2020年9月23日水曜日

流木焚き火のすすめ

 流木焚き火のすすめ

 Let’s Driftwood bonfire

 新型コロナウイルス・パンデミック、
ロックダウンに三密ステイホーム…
ナンなんだよ、この巷を席巻している
カタカナ文字の蔓延は… ここは日本だぜ!
にほん語を使え日本語を、と小学生が叫ぶ。
新型細菌感染症・世界流行、都市閉鎖に、外に
出るんじゃネ~ヨ… わかりやすいゼ母国語は。
それでも外で焚き火するけどネ、オレたちは…

 

 profile
伊東孝志
Text & Illustration by ITO TAKASHI
奄美大島生まれの小学58年生。ヤドカリを人生の師と仰ぎ、
筆先に北斎を見つめ水彩の楽描きを糧とし、古今東西南北の
日々を漂流する。やがて忍び寄る世界大恐慌に向け、心ある
自給自足的未来を目指すコヨーテたちと声をかけ合い、月夜
の薄明かりの中で焚き火を前に、明るい未来を目指し多くの
ギャグと励まし合いで新型細菌感染症に抵抗する。崩壊しつ
つあるデジタル仮想資本主義経済の行方を、マスクもせずに
大声で笑いとばしながら、美味しい食べ物と大切な命の水を
分け合っているらしい。未だ届かずの口封じ&賞味期限切れ
アベノマスク。〜まじヤバいぜ緊急事態条項、断固反対!
 

自宅待機・自粛要請の荒波に負けないコヨーテたちは
流木を拾い集めて自宅の庭で「焚き火」ざんまい


非常事態宣言以降、沖縄のほとんどのビーチや海岸周辺
のキャンプサイトは閉鎖され「立ち入り禁止」の立て札
が風にゆれていた。ならばと、砂浜から流木を死ぬほど
拾い集め、山積みにして、タープを張りカマドを組み、
梅雨空の豪雨をモノともせず、朝昼晩と火を焼べる。

 

 無人島はもちろんのこと河原や森、浜辺や海岸の
岩場など多くの野宿でまずやることは、焚き火用の
薪拾いからすべてが始まる。ガスやオイル系ストー
ブを持ち歩かないタープ下での「焚き火野宿」が基
本なので燃料確保が最優先なのだ。
 薪拾いついでにキャンプサイトまわりをウロつき
歩くと、野宿にあれば便利な小さなテーブルになる
板切れや、タープ設営の支柱になる丈夫な流木や樹
の枝が見つかる。とくに台風や大嵐後の海岸や河原
には、そのまま持って帰りたくなる美しい流木に出
会うことがある。また嵐のあと2~3日晴れの日が続
くと、よく燃える乾燥した薪が大量にゲットできて
数日その場で過ごしたくなる。

 また無人島や岩場の岸辺に漂着している流木の多
くは、荒波にもまれ耐えぬいたものがほとんどで、
樹の枝の芯や、柔い部分が削ぎ落とされた丈夫な硬
い枝などが流れ着いているのだ。おお…まるで孤独
を共として漂流するシーカヤックの旅人と一緒じゃ
ないか…と個人的には妄想しているのである。 


 さて、新型細菌感染症・世界的流行、都市閉鎖に、
外に出るんじゃネ~ヨのコロナ君が蔓延している今
現在、読者のみな様いかがお過ごしでしょうか?
 大都市における4月8日に出された非常事態宣言
以来、ここ沖縄でも自粛要請が求められ、ビーチを
含む海岸やキャンプサイトが自粛閉鎖となり、立ち
入り禁止の看板が立てられた。巷に流付された恐怖
をあおる情報に、かくも多くの人々がいとも簡単に
怯えうろたえる様を観ていると、お上が発する情報
に何の疑問も持たない従順なる国民性、そしてこの
人々に植え付けた国家としてのお告げ教育のありか
たに、ほんの少し不安と恐ろしさを覚えるのは、私
ひとりではないだろう…ね、コヨーテ君。

 

 沖縄県民総人口約140万人に対して6月10日現在
累計感染者数たったの142名。人口比率のパーセン
テージに換算したら、0.01% つまり1万人に対して
感染者たったの1人、感染死亡者数7名、しかも残り
の感染者139名は全員回復退院しているのだゼ。
 人々はいったい何に怯えているのだろう?
田舎の閑散とした路を歩くマスクした人をはじめ、
街中を走る車中で運転手ひとりしか乗っていないの
にクソまじめにマスクをし怯えている姿に滑稽さと
哀れみさえも感じるのだった。


 そんな想いを感じつつ自粛解除になった6月12日
金曜日の夜10時、自宅近くのビーチで久しぶりに小
さな焚き火を熾し、浜辺でギターを弾きながら月明
かりに照らされる沖縄の海を眺めていた。

 

 


細びきロープひとつで 流木自在カギを組む

拾い集めた流木から、あるモノをイメージして数本選び
組み上げていく。素材がイイだけにノコギリやナイフな
ど加工する余地がない。自然が作り上げた造形は人の手
を加えるとそこだけが不自然となり、全体の美的バラン
スが崩れてしまう。ケトルをぶら下げるスライド可能な
湾曲した枝の節穴は最初から空いていたので、このイメ
ージが想い描けたのだった。もちろんカヤックデッキに
積載して無人島から持ち帰り、いまでも庭の焚き火で
使っている。 

 

 以下、
2020年発売 Fielder 52号連載
参照されたし 
~注意*文字・色校正紙.pdf につき誤字脱字あり*お許しあれ~

フィールダー52号/連載vol.34 流木焚き火のすすめ
レイアウト・イメージ デザイン・ラフ

長枝の薪そのまま差し込め、こりゃ便利!
二次燃焼機能付き丈夫で長持ち三河の薪七輪


10数年前だろうか、田渕義雄氏宅の庭で薪割りパーティーを
数人で行った。その仲間のひとりが、この三河の薪七輪(まき
しちりん)を持参して熱心にこの七輪の優れた機能を説明して
いた。二次燃焼・二重構造機能には意外にも田渕さんは興味
を示さず「イトーさん買ってあげたら~結構使えるかもネ」
の一声で、この薪七輪と人生を共にする事になったのだ。

チョー簡単 手作り着火材

梅雨時の流木は湿気を含みなかなか火が着かない。そん
なとき手作りの着火材を。空き瓶に使い古した天ぷら油
を半分入れ、灯油を天ぷら油の半量を加える。親指大の
小枝を割り入れ浸け置く。一発着火、まちがい無し!
 

 

 

 

 

2020年9月22日火曜日

寒山人の夢

 

 

寒山人の夢
COLD MOUNTAIN MESSAGE 2
「好きなこと、やりたいことがあるなら、今すぐやりなさい。
人生は、思っていたよりも短く また長い。
夢があるなら、今すぐ、その夢の実現に励め。
夢は、夢見た者を裏切らない。人が、夢を裏切る。
…どうしたら時代の狂気に巻き込まれないで、
シンプルに生きていけるかを考えよう。」
と、川上村の賢者タブチ君は 言っていた。
 

profile  
伊東孝志
Text & Illustration by ITO TAKASHI

奄美大島生まれの小学58年生。ヤドカリを人生
の師と仰ぎ、筆先に北斎を見つめ水彩の楽描き
を糧とし古今東西南北の日々を漂流する。巨大
な時代の荒波がやってきた。19年前、某国巨大
ツイン・タワーが自爆テロ?で崩れ落ちたとき、
日本一標高の高い村に住むある賢者が断言して
いた~デジタル数字のごまかし可能なこの仮想・
資本・民主主義はやがて崩壊する~と。コロナ
ウイルスが国難だって? いやいや真の「国難」
は大嘘・隠蔽・バレバレ忖度&憲法違反・法律
無視の極悪人非人・ノータリンなアベノマスク
こそがこの国の行政トップに君臨している事で
しょう。ヤバいぜ!マジ緊急事態宣言(裏条項)!

 

 長野県・駒ヶ根の薪ストーブ会社の広報部および、
商品開発部のアートディレクターとして宮仕えをして
いた13年前、当時流行しはじめた会社のホームページ
を開設するにあたりその中のコラム欄に、田渕義雄さ
んのエッセイ連載を依頼し、原稿と写真をお願いする
ことになった。レイアウトとイラストを担当するわた
しは、毎月25日に送られて来る玉稿を読むたびに、イ
メージを膨らませ、原稿の内容に添うようにイラスト
を描き上げていた。しばらくして放浪癖のあるわたし
は、スタッフにそのフォーマットを引き継がせ、母の
病床を機に、次ぎなるステージへと旅立った。


 故郷の南の島へと戻り、サバニ造りや海峡横断レー
ス、そして延べ3000kmにおよぶサバニ旅を完結し、
シーカヤックで奄美・沖縄の島々をはじめ無人島を漕
ぎ航る海旅・放浪三昧の日々を送るのだった。

 


 田渕さんのブログ用に寒山の庭で、薪小屋横の菜園
道具をスケッチしていたとき、こんな事を言われた。

「生きるための道具ってカッコいいよね。鉄と木で作
られ使い込まれたガーデンツールっていいだろう、プ
ラスチックの道具とちがって一緒に歳をとっていくん
だ。壊れても修理がきくしゴミにならないんだよ…。
イトーさんも宮仕え大変だね、仕事楽しんでる?」

 そしてスケッチを覗いて、
「いいね~、どんどん絵を描くといいよ。どこでも好
きなところを自由に描きな、我々の人生は思っている
より短く、そして長いんだゼ、自分らしく「今を生き
ること」を記録するのって、絵であれ文字であれいい
よねぇ~」と、笑いながら言葉をかけてきた。

 今にして思えば、田渕さんと交わした多くの会話
のなかに、自分なりに自分らしく「自由に生きる」
ことへのエールを送られていたのだった。 

 

 そして10年前に田渕さんから「イトーさん、庭に素
敵なキャビン建てたから絵を描きに来なよ、いまルド
ベキアがきれいだよ」と連絡がきた。すぐさま飛んで
行き、キャビンに泊まった最初の人として迎えられ、
持ち込んだキャンドル・スタンドに火を灯した。

 


 放浪三昧なわたしの置きみやげ、ファイヤーサイド
のホームページに残された田渕さんのブログ「薪スト
ーブエッセイ・森からの便り」に残された~きみがい
なければ生きていけない~の13年にわたるメッセージ
は、自由に生きる者たちへの 何ものにも束縛されない
タブチ君の「心からのエール」なのである。

 

以下、
2020年発売 Fielder 51号連載
参照されたし

~注意*文字・色校正紙.pdfにつき誤字脱字あり*お許しあれ~

 

★ 
フィールダー51号/連載vol.33 寒山人の夢
レイアウト・イメージ デザイン・ラフ


感謝





寒山人の伝言

寒山人の伝言(メッセージ)

COLD MOUNTAIN MESSAGE 1 

始めて見た「蝶」の美しさに驚いた少年は
日本中の野や里山を歩き回り、数多くの
蝶と、そして多くの野鳥たちと遊んだ。
大人になり人々が金に群がっているころ
幾つかの野遊び本とアウトドア雑誌を出版し、
やがて日本一標高の高い村人となり
小さな土地を手に入れ、自ら山小屋を建てた。
薪ストーブを焚きながら原野を切り開き
大地を耕し作物を育て、花と蝶を慈しみ
野鳥と共に、40余年を暮らしていた。


profile

伊東孝志
Text & Illustration by ITO TAKASHI

奄美大島生まれの小学58年生。ヤドカリを人生の師と仰ぎ、
筆先に北斎を見つめ水彩の楽描きを糧とし古今東西南北の
日々を漂流する。バイクに乗りはじめた頃「アウトドアラ
イフ入門」に出会い、野遊びの道具をはじめ冬山での雪原
キャンプの楽しさを知る。野遊びが功じて出版の世界へと
迷い込み多くのモノ雑誌やアウトドア雑誌の創刊に関わる。
得意の「楽描き」やハッタリと笑いで「志」ある仲間と共
にあらゆる場所で「焚き火」を熾し人生の旅を続けている。

 



  学生から社会人になり、デザイン事務所で仕事に
忙殺されていた24歳の頃の私は、休みとなるとオフ
ロード・バイクで関東近辺の野山や林道を駆け回っ
ていた。そんなある日、新宿の本屋で「アウトドア
ライフ入門」を見つけた。そのころアウトドア雑誌
といえば山登り専用の情報ばかりでタープを「天幕」
1人用三角テントを「ツェルト」と呼ぶ、山岳道具
全盛の時代だった。

 

「アウトドアライフ入門」の情報の多さと内容の素
晴らしさに、気がつけば本屋の棚の前で2時間ばか
り立ち読みしていた。序章の雪山でのオートキャン
プにはじまり、コールマンのランタンやストーブ、
そしてダウンやシュラフなどアウトドア・ギアなど
の道具紹介。その全てがモノクロ・ページだったが、
そのときのわたしには総天然色フルカラーに錯覚す
る程の内容だったことを今でも鮮明に記憶している。
 そのあと私はヒョンなことからデザイナーとして
某出版社のアートディレクターとなり、モノ雑誌を
創刊することになった。当初は仲間たちに「カタロ
グ雑誌?」として馬鹿にされていたが半年もしたら
実販売部数・月刊5~6万部を売り上げる人気モノ
雑誌となった。



  阪神淡路震災のとき急遽「サバイバル・マガジン」
別冊を出版することになり、中のエッセイコラム・
ページのひとりに「アウトドアライフ入門」著者・
田渕義雄さんへ原稿を依頼するため川上村のご自宅
を編集者と訪ねることになった。田渕さんは雑誌か
らの原稿依頼は久々らしくその就筆をとても喜んで
くれた。そのとき私は一読者として「アウトドアラ
イフ入門」との出会いの経緯を伝えた。それが私と
田渕さんとの初めての出会いだった。  

 

 別冊が出来上がり田渕さんへ見本誌を届けに車で
ひとり川上村へと向かった。ご自宅手前の小さな坂
道を駆け上がると、高原畑の遠く白樺とミズナラ林
の向こうに山小屋風の真っ赤な三角トタン屋根が見
えた。突き出た黒い煙突から薪ストーブの煙が風下
側にたなびいている。車を止め「狼煙」の様な孤高
に生きる薪ストーブの薄青い煙をしばらく眺めてい
た。…そのときなぜだか涙がこぼれ「自由に生きる」
ことの入り口にやっとたどり着いたことの喜びの中、
その煙たなびく美しい景色を、クロッキーブックに
スケッチとして描き収めたのである。 

 

 

 

H.D.ソローの「ウォールデン森の生活」の
初版原書を読み解き、寒山にて実践する


ヘンリー・デイビィッド・ソローがウォール
デン池の畔で1845年7月から2年2ヶ月過ご
した自給自足の生活を描いた回想録「WALDEN
:LIFE IN THE WOODS
」の原書をこよなく
愛読した田渕さんは、その哲学的思想を自ら
寒山にて実践することから深く学んでいた。

旅立ちの朝、別れの最後の髭剃りを託された

暮らしぶりも含め生活全てにおいて奇麗好きな田渕さん
とは、無精髭を生やした氏の姿に会うことは生前一度た
りとも無かった。来客があるときには、必ず洗面所にて
シェービング・ブラシとカミソリで髭を剃っていた。
亡くなリ、荼毘に臥される前の2日間の夜を、私は田渕
さんと共に過ごすことを託された。旅立つその日の朝、
流れ落ちる感謝の涙のなかで、別れの最後の身支度として
氏の顔肌に刃を充てることを私は希望した。


 以下、
2020年発売Fielder50号連載
参照されたし

〜注意*文字・色校正紙.pdfにつき誤字脱字あり*お許しあれ〜

 

★ 
フィールダー50号/連載vol.32 寒山人の伝言
レイアウト・イメージ デザイン・ラフ

 
 
感謝